U-15最後の公式戦
4年に一度のサッカーの祭典、ワールドカップで寝不足の日々が続いています。
まさに「死闘」という言葉がぴったりな試合が繰り広げられ、ワールドカップが特別な大会だということを改めて感じています。今が受験真っ最中のサッカー大好き中学3年生にとっては、勉強、サッカー、睡眠、学校、悩ましい問題ですね。
我らが日本代表もドイツ、スペインという強国を倒し、悲願のベスト8進出まであと一歩と迫りました。クロアチアとのベスト8を懸けた一戦はPK戦までもつれこみ、残念ながら敗れてしまいました。
日本代表だけでなく、多くのチーム、プレイヤーがすでに敗退し、この大会を去っています。最後まで勝ち続けるのはたった1チームであり、勝負の厳しさや「負ける」ということを改めて考えさせられます。
RENOVA U-15も最後の公式戦となるクラブカップで敗れ、このチームで戦う試合はこれで最後となりました。
受験期で、優勝したとしてもその後に続くものは何もない大会ですが、選手達は本気でした。相手は山梨県を代表して関東大会に出場した格上のチームでしたが、開始直後のプレス強度を見ればそれは明らかでした。
時間が進むにつれ、普段より速い相手のプレスに時間とスペースを削られ、押し込まれる場面が増えていきます。前半を終えて0-2。0-1で耐えていただけにそのままハーフタイムが理想でしたが、まだぎりぎり射程圏内です。
ハーフタイムでプレスのかけ方を確認し、全員で耐えながらリスクを負って出て行くタイミングを見逃さないようにしようと話しました。選手には全部出し切れよ、と声をかけましたが試合後彼らの胸にはどんな思いが残ったのでしょうか。
後半途中、明らかに流れを変えるプレーがありました。行くならここだぞ、と見ていました。気付かないなら声をかけようか迷っていましたが、選手は自分たちで気付いていました。最終ラインの同数を受け入れ勇気を持って前から人を捕まえにいく。プレスのスピードを一段上げる選手たちを見て成長を感じる場面でした。流れが少しこちらに傾き、キーパーと1v1の決定機も作り出しました。が、これが決まらず、相手に追加点。
ピンチの後にチャンスあり、とはよく言いますが、その逆もしかりです。チャンスや流れ、というのは自分たちの目の前にある時につかまないと、必ず相手に流れていってしまいます。
勝ち続けるがチームが1つしかないように、勝負事をする限り必ずどこかで“負け”ます。だからどのように負けるのかが重要だと思っています。やれることを全てやって負けるのか、自分たちがやりたいことをやりきって負けるのか。私たちはまだまだ自分たちがやりたいことを相手に押しつける力が足りなかったなと感じました。
選手たちはどんなことを感じたのでしょうか。本気でやって負けたとき程成長する機会はないので、その想いや感情をエネルギーにして次のステップを踏み出してくれればと思います。
ハラハラ、ドキドキ、喜怒哀楽を共にした彼らと、もうこれ以上公式戦を一緒に戦うことができないのは、とても寂しいですが、RENOVAでの残り時間を楽しく、実りあるものにするために最後まで一緒に走り続けたいと思います。
今までチームを応援してくれた保護者、関係者の皆様、誠にありがとうございました。
残りわずかではありますが、これからもよろしくお願いします。
RENOVA U-15担当 三瓶